.

JR在来線(北陸本線および湖西線)の経営維持を前提とした北陸新幹線米原ルートの実現についての滋賀県知事要望

15時30分から大津市の滋賀県庁で、滋賀県市長会による『JR在来線(北陸本線および湖西線)の経営維持を前提とした北陸新幹線米原ルートの実現について』の知事要望を行いました。

要望に参加したのは、会長の近江八幡市長、副会長の野洲市長、長浜市長(地元市)、それに地元の米原市長と彦根市長、そして相談役の湖南市長でした。

最初に会長の近江八幡市長から知事に対して要望書が手渡され、その趣旨が説明されました。

要望の文面は次のとおりです。

「初秋の候、貴職におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は、都市行政各般の運営につきまして、格別なるご指導とご高配を賜り厚く御礼申し上げます。さて、県内のJR在来線(琵琶湖線、草津線、北陸本線および湖西線)、私鉄近江鉄道については、140万県民の基幹交通として現在にいたっており、さらなる利便性の公用が望まれているところです。そのような中、北陸新幹線の敦賀・大阪間、また、リニア中央新幹線の東京・名古屋間と名古屋・大阪間の開業や予定をされていることから、近畿と北陸および東海の結節点である県内の各市町は、新たな国土軸の形成をもたらし、広域交流の起爆剤となる交通ネットワークの構築に向けて大きな期待を寄せています。一方で新幹線の開通に伴う並行在来線の取り扱いについては、非常に危惧しているところでもあり、関係自治体として看過できるものではありません。いずれにしても、今回の北陸新幹線のルート如何によっては、人やものの流れが大きく変化し、地域経済や自治体経営に大きな影響がおよぶこととなり、湖北や湖西のみならず県全体の死活問題となることから、以下のとおり要望いたします。(1)北陸新幹線の『米原ルート』の実現に向けた取組を進められるよう、県が主導して国等へ積極的な働きかけを行っていただきたい。なお、いかなるルート設定であっても、JR在来線(北陸本線および湖西線)については、地域住民の利便性向上を図る交通社会基盤として重要な役割を果たしていることから、従来どおりJR西日本による経営が堅持されるよう、県として最大限の努力をされたい。(2)北陸新幹線の『米原ルート』は、関西、北陸、中部はもとより、地元滋賀県に更なる経済的な効果を及ぼし、広域的な経済発展に大きく寄与することから、地域の経済界と密接に連携した推進活動を行っていただきたい。」

この要望に対して、知事からまず答えがあり、さらに各市長からそれぞれの思いが知事に伝えられました。

〇知事「いただきました市長会からのご要望、いずれも心強いものでありますし、大事な局面に入ってきている。滋賀県の将来にとっては、当地域のみならず、全県にとってもたいへん波及効果や影響の大きい課題でありますので、しっかりと力を糧としてここに記載されておりますとおり、しっかり県が主導して積極的な働きかけを行うと同時に、経済界ならびに市や町のみなさまがたと密接に連携した推進活動を行ってまいりたいと存じますし、どういうルート設定になったとしても、地域住民のみなさまがたにとって大切な並行する在来線のJR西日本による経営が堅持されるようによろしく取り組んでまいりたいと思いますので、引き続きのお力添えよろしくお願いいたします」

〇米原市長「2020年、4年後に福井まで北陸新幹線がやってくると聞いています。さらに2年後、今から6年後に敦賀までやってくると。その敦賀以西ということがこの間、舞鶴、あるいは小浜、そして米原ルートということで今国交省で調査中ということ。それが来月、10月中には調査結果が表に出るということ。さらにその調査結果に基づいて政府与党のプロジェクトでは年内、早ければ12月中に3ルートのうち1本に決まるという状況下にあります。その点では、まさに私たち行政、地域を預かる立場のものを含めて、将来を見据えたときにこの北陸新幹線の問題について、私は滋賀県全県一体となって。やはり元々われわれが決めていたといいますか、望んでおりました米原ルートをですね、ぜひ一丸となって強い要望行動を起こしていただきたいと思います。そのことは、くどくどと申し上げる必要もないかと思いますが、先ほど言っていました4年後に福井、6年後に敦賀、そして11年後には例のリニア中央新幹線が名古屋品川間を動くということも含めてですね、いよいよ琵琶湖東北部というよりも滋賀県全体の関西広域連携の中で、滋賀県の位置がやはり問われていると。北陸圏、中京圏、近畿圏、そして首都圏の関係。私は北陸新幹線米原ルートということをしっかりと要望に掲げながら、この中にも挙げておりますように並行在来線の問題も一歩も譲ることなく、われわれは広域交通体系を手にしていくと、そのことが滋賀県民全体の大きな利便性なり利益を確保していくものだと思いますし、おそらく私はどんな調査をしても便益、あるいは効率性、そして米原ルートへの合理的な判断ですね。どこにも遜色がないどころか、他以上の優位性を持っていると思うんです。そのことがひょっとしたら政治的な配慮で何か違うものに仮に決定されるようなことがあれば、大きく政治の信頼も失うし、基本的に滋賀県の位置が日本国土全体の中で評価としても大きく後退してしまうんじゃないかと、そういう危機感も持って、ぜひこれは滋賀県市長会13市、そして滋賀県、町村会も同じような思いで、今月27日、米原のエクシブ琵琶湖の方で2時から米原ルート促進の期成同盟会の総会を経済界中心になって開くという準備も整えていただいているという状況もございますので、ぜひこの9月、10月中にですね、何としても滋賀県は米原ルートで希望しているし、このことの実現が日本国にとっても日本の未来にとっても大変重要な判断なんだということを、ぜひ滋賀県知事三日月知事として大胆に声を出していただいてアクションしていただきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いします」

〇長浜市長「今日は三日月知事にもぜひとも腹をくくってほしいとお願いに上がったところです。市長会でも若干もめたところがあるんですが、長浜市も米原ルートに賛成でございます。それで、このタイトルにも挙げてあるんですが、『JR在来線(北陸本線および湖西線)の経営維持を前提とした北陸新幹線米原ルートの実現について』ということに市長会もご同意をいただきました。今、知事もお触れ頂きましたが、並行在来線の問題は、県民市民みな心配しております。これ、米原ルートで是非ということでございますが、仮にどのルートとなったとしてもという前提ですが、大津、高島、長浜、米原、この4市に並行在来線の駅が28駅ございます。概ね6万人を超える方たちが毎日この鉄道で通勤をし、通学をし、そしてお買い物をし、この鉄道は県民市民の暮らしそのものでございます。万が一これが脅かされることになると、ここにも書いてございますが、死活問題となってまいりますので、ここは県がしっかりと腹をくくっていただいて、ここについて不安のないようにすると、そして米原ルート、ということにぜひ県も腹をくくっていただいて、毎日6万人を運ぶ、不安を除去してほしい。なかなか難しい課題だと思いますがこれに県は全力投球をしていただきたいというのが、在来線平行線をたくさん抱える思いでございますので、しっかりお汲み取りをお願いして米原ルートをお願いしたい」

この点については解説が必要でしょう。

滋賀県市長会に対して長浜、米原、彦根3市から知事への要望案が提出されたときに、北陸新幹線米原ルートの実現に並行在来線のJR西日本による経営維持を絶対条件とするとしていたことから、最悪の場合に米原ルートどころか並行在来線も失いかねないという危険性から、《従来どおりJR西日本による経営が堅持されるように》と表現が和らげられるとともに、3市長の主張に配慮してタイトルは原案のとおりに残したという経過がありました。

並行在来線のJR西日本による経営維持を強く主張する長浜市長のギリギリの発言であったのです。

〇近江八幡市長「滋賀県民のおそらくほとんどの人が、『3ルートあるけどなんであんなの出てくるの、普通、米原ルートと違う?』というのが一般の方の感覚だったと思います。その理由は、ひとつは経済的に一番安い。それと滋賀県はもともと結接点だったんですね。それがなくなるというのはもう、『滋賀県どうなるの?』ということは、一般県民の生活の中に芽生えていたと思いますよ。それが変わることになったら大変な、まあ変な話やないけど、知事さんの、誰の知事のときやろなといわれると大変やと思います。(知事苦笑)いやいや、僕も誰が見ても米原ルート間違いないと思っていたんですよ。そしたらおもろい方向に走りましたからね」

〇知事「ただ、会長おっしゃっていただいたように、米原ルートの地理的経済的な合理性というのはあるとはいえ、よくご存じでおっしゃっているんだと思います。国の計画はそうじゃないルートを昭和48年に決められていますしね。僕らはずっと米原ルートで主張して来てますが、いろんな主体がある中でいよいよ決まっていくという過程ですので、今日のこういうご要望は大変心強いものだと思いますし、先ほど会長、米原市長、長浜市長がおっしゃったこと、よくよく汲み取って今後大事な時期を迎えていきたいと思います」

〇彦根市長「今後大事な時期を迎えてくるということですので、具体的に中央への働きかけも含めてご同道させていただいて、アクションを起こしていくという方向でご協力のほどよろしくお願いします」

〇近江八幡市長「われわれも、いかなるルートとなったとしても、湖西線と北陸本線だけはわれわれもバックアップしますからね。間違うても路線は外さないようにしてもらわんと大変なことになると思います」

〇知事「それは極めて最重要課題だと思っています」

〇近江八幡市長「しかと心得ていただきたいなと思います」

〇湖南市長「知事さん、政治生命をかけて、政治力を結集していただきたい。知事ひとりの問題ではありませんので、県議会も国会議員も、そして経済界、県民挙げて、結集をして取り組んでいただきたいと思います」

〇野洲市長「政策決定の過程の、プロセスの透明化を徹底的に貫いてもらいきたい。みなさん諦めているから。どっかで決まると思っているから。そうじゃなくて、何十年前に決まったかどうかは別にして、それも含めてどういう決定がされたか、そこの透明感を三日月知事は国に求めて行っていただきたい」

ここで、《すでに予定時間をオーバーしている》という目くばせを市長会事務局長からもらったので、相談役として議論を切って市長会事務局長に発言を振り、本日の要望活動を締めくくりました。

まさに知事の政治生命をかけた北陸新幹線米原ルート誘致の取り組みが、滋賀県を挙げてスタートしようという前夜になりました。

毎日見たくなる市長の
ホームページ、目指しております。