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全国市長会社会文教委員会

10時から日本都市センターで開かれた全国市長会社会文教委員会に出席しました。

最初に委員長である高松市長からあいさつがありました。

「政府は骨太方針2016で消費税率改定を延期するとした。また少子高齢化という根本的な課題がある。誰もが活躍できる社会の実現が示されたが、ニッポン一億総活躍プランに新たな施策が打ち出され大いに期待する。消費税延期を受け、一方で各都市自治体は社会保障を進めている。所要の安定財源の確保を決議したところだ。動向を注視して適切に対応したい。また、政府は介護離職ゼロに向け、処遇改善など25万人の確保を目指している。平成30年度の介護保険制度の改正において給付と負担の見直しが課題となっている。2月の部会での議論スタートに際して市町村負担や要介護度の悪化にならないように注文してある。都市自治体の意見を反映するように求めていく。国保は平成30年度から都道府県に移行される予定だが、都市自治体の意見が反映されるよう求め、困難な問題があっても一丸となっていきたい。療養病床については平成37年に向けて医療介護一体化を進め、39年に介護病床ができるか注視したい。特段のご高配をお願いしたい」

次に講演に移り、最初に厚生労働省政策統括官(総合政策担当)から『社会保障をめぐる最近の動向について』と題して話がありました。

「政策統括官は経済財政諮問会議などについて調整し、省全体をまとめるポスト。厚生分野と労働分野を一体にしている。最近の動向をふたつ、政府の方針と消費税引き上げ延期との関係についてお話する。 まずは、最近の政府全体の政策パッケージ。例年6月、7月は政府で方向づけを行う時期だが、今年は参議院選挙があったので6月末で方向がまとまった。経済財政諮問会議で策定され決定される。来年度の各省予算のメリハリを書いている。社会保障については効率化と適正化が議論される。また、経済財政再生計画工程表がつくられた。一億総活躍も閣議決定され直した。成長戦略は日本再興戦略2016で、第4次産業革命やロボットなどが出てくるが、厚生関係は健康立国として書かれているし、労働分野では長時間労働是正もある。規制改革もこの時期に議論される。医薬品規制や労働時間、民泊について方向性が整理されている。まちひとしごと総合戦略は昨年末に改定され、6月に基本方針がまとめられた。働き方改革や政府機関地方移転などが書かれている。 昨年の骨太方針で大きな流れが整理された。社会保障の費用の伸びをどう抑制するかが書かれている。社会保障関係費は高齢化で伸びていく。自然増というが医療・介護・年金は増えるがこれをできるだけ抑制する。従来3年間で1兆5000億円国費が伸びている。毎年換算で5000億円だ。その基調を2018年まで続けたうえで抑制するとしているので、6000〜7000億円かかるものを毎年5000億程度に抑制する。自然増を1000〜2000億円を抑制することになる。7〜8月にシーリングが示される。昨日あたりから動きが出てきている。28年度は診療報酬改定で薬価の引き下げなど、27年度は介護報酬改定でそれぞれ1000億円以上抑制した。ただし、子ども・子育ての費用をどうするか。自治体で待機児童対策で保育所の整備をしている。義務的な性格を持つが、ここは別途考慮するとしている。アクセントがついている。今年の骨太には同じ表現で、子ども・子育ての財源を確保するとしている。 経済財政諮問会議で再生計画と工程表がまとめられている。従来は単年度主義なので骨太方針は翌年度を決めてきた。来年度が医療改革の年なら医療に触れてきたが、昨年秋から年末の経済財政諮問会議は、中長期的な改革工程を描くとなり、工程表ができた。一億総活躍も成長戦略も工程表になっている。まず課題があり、矢印でタイムラインを書き、KPIが付いているのが共通のかたち。医療介護提供体制の適正化なら地域医療構想を今年までに結論を出すとか、医療費適正化計画を年末までにとか、来年のことも書かれている。改革工程表に位置づけられた改革項目は44項目ある。政府全体では80項目なので半分以上が社会保障関係に位置づけられ、財政再建のためにこういうことをいつまでにとされている。これが効率化と適正化の話。 次に一億総活躍。こちらは効率化ではなく充実や拡充になる。政府全体にわたる大きな枠組みだ。社会保障制度の課題は少子高齢化。しかし、社会保障制度の枠組みだけで考えるには限度が出てきた。社会保障の外にある地域や社会、産業のしくみが変わらないともたない。新・三本の矢のうちふたつは厚生労働省のもの。それを横ぐしとして働き方改革で同一労働同一賃金や長時間労働是正、高齢者就労促進で乗り切っていくがいずれも厚生労働省。子育てと介護については、子育ては待機児童解消を目指して平成29年度末までの整備量を40万人から50万人を整備に引き上げ、保育士確保のため、新たに2%プラス4万円の処遇改善を見込むとした。介護は介護離職ゼロを目指し、現行計画の38万人に上乗せして50万人の受け皿を確保し、介護人材の処遇確保で介護士月1万円を改善するとしている。 消費税引き上げ延期と社会保障の関係については、10%まで消費税が上がれば4%は基礎年金や赤字国債抑制に回し、1%分を社会保障充実に回す。子ども・子育て、医療・介護、年金に回すこととしていた。子ども・子育ての7000億円は待機児童解消。医療介護はネットで差し引きして1兆5000億円上がると計画していた。平成30年度までに29年度の引き上げで消費税がフルに入って社会保障充実分にあてられるのは2兆8000億円としていた。それが29年度に引き上がらなければ1兆3500億円のままになる。何ができて何ができないか。28年度では何に金を使っていたか。平成28年度の社会保障の充実分は1兆5295億円。これは消費税で1兆3500億円、社会保障の効率化2900億兆円分から出ていた。平成29年度からは保育士の処遇改善、介護職員の処遇改善も必要。介護の地域支援事業も増える。医療介護も国保支援で増えていく。財政安定化基金に入るが後期高齢者医療制度、介護保険の1号保険料の低所得軽減、この辺りをどうするかとなる。平成28年度と29年度の間にあるところが課題。子ども・子育て、地域医療、国保、地域支援事業、さらに年金生活者支援や無年金対策としての受給資格期間短縮が平成29年から予定されていた。これに保育士、介護士の処遇改善が加わる。 法律のフレームにあるものも多く、年金制度改革法案だけは成立していない。ほかは法律に施行期日が書かれている。年金関連法は自動的に先延ばしになる。総理の6月1日の記者会見があったが、官邸主導で進んでおり、それを見て想像して考える。総理は全てはできないし、赤字国債を発行することは無責任だとしている。保育介護の処遇改善と無年金はアクセントがついている。すべてはこれからで決まっていない。財源が増えない中で税が社会保障に組み込まれていないとしっかりと対応できない。制約条件の中で答えを見つけないといけない。概算要求の基準が作られ、合わせて補正予算を昨日総理指示で7月中に編成。年末までに来年度予算編成となる。自治体と連携を密にしたい」

〇池田市長「子ども子育て支援への拡充にお礼を言いたい。しかし、新制度に必要な財源は当初1兆円で消費税では7000億円を充てることになっていた。3000億円はどこへ行ったのか」

〇政策統括官「本来やるべきなのは1兆円で消えていない。3000億円の財源はまだ決まっていない。7000億円を確保するまでにも毎年自然増抑制で1000億円は必要。さらに処遇改善にも1000億円必要になる。今すぐにはなかなか難しい」

〇つくば市長「保育士と介護職員の財政支援ができたのは問題。介護福祉に大きな労働力が必要。雇用として国は注目していなかった。産業分野として介護福祉子育てを産業としてみて、どれくらい投入すればどれくらい負担が減るかなど見える化をして情報発信してほしい。医療の診療科と地域の偏在は改善していない。」

〇高知市長「国保の財政支援は29年度からの1700億の投入は決定事項。総報酬割の見直しを当てるが消費税に関係ないので財務省に負けないように」

〇上野原市長「地域包括ケアシステムに財源手当がないと自治体は動かない。介護離職ゼロというが現場で50万人確保できるのか。国が自治体に担保してくれるのか」

〇政策統括官「雇用の観点からの福祉職の捉え方は、職種別労働者の人口は福祉医療職が継続して増えている。これを単に社会保障の負担ではなく、地域の雇用として、地域経済の好循環につながる。処遇改善で数の確保はできるかは公費財源もあるが保険料負担にもなる。医療資源の偏在は過剰なところと足りないところは国全体では増減に反映されてこないのでここでは見えないが、データの見える化で解消していきたい。国保の話は整理して約束して都道府県化してきた。消費税とは別の話として確保していきたい。地域包括ケアは大事な観点だが、制度だけでなく、地域医療総合確保基金で1000億円を超えており、ハード、ソフトで使い、組み替えていく。執行は都道府県。拡充すべき分野だ」

続いて厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長から『障害福祉施策の動向について』と題して話がありました。

「今年、障害者総合支援法が国会で改正された。今年4月から障害者差別解消法が施行されている。 これまでの経緯として、障害者基本法と区分ごとの障害者福祉法があり、12年に介護保険ができたが、障害者も15年に自立支援費、措置から支援費へ。財源もなく18年に自立支援法となり、3障がい共通となり、25年に共生社会や難病などを入れて総合支援法となった。残念だって見直しをした。 障害者数は787.9万人。これは平成23年の数字であり28年にも調査する。総合支援法では施策は市町村でやることになっている。介護給付、訓練等給付、相談支援、自立支援医療、補装具のほか地域生活支援事業がある。就労定着支援や自立生活援助が新設された。障害福祉予算は19年度から28年度まで2倍になった。大きく増えたのは障害児と精神障害者支援、就労支援。生活介護と就労継続支援B型が多い。障害福祉サービスの利用者負担は93.3%が無料で利用。入所者の利用は減少し、グループホームなどに移行している。授産施設だけでなく一般就労への移行は、10年で8.5倍に増えている。平成15年に1288人が平成28年には10920人となった。 自立支援援助はいきなり一人暮らしでは大変なのでなれるまで訪問するサービス、就労定着支援は当初にサービスを行うという切り替わりの時のサービスが追加されている。重度障害者で入院すると付き添いがつけなかったのでよく知っている付き添いを可能とするとか、障害と介護では介護を利用するようにとなっていたものを、介護保険サービスを使うことを前提にしながら従来の事業所を介護保険サービスが使えるようにとか、長期間障害福祉サービスを利用していた高齢障害者について軽減する。発達支援の訪問支援や、医療的ケアを必要とする子どもに対する適応のための支援連携体制をとり。 障害者福祉計画は第4次だが障害児についてもサービス提供計画をつくろうとしている。補装具は体が成長する場合はレンタルもある。サービス情報の好評制度や調査審査事務の一部委託を書いている。①②などもしていきたい。今後のスケジュールは30年の改正法施行につなげる。 障害者差別解消法が4月から施行されたが、障害者権利条約を署名し、基本法改正、差別解消法交付をし、条例締結、法施行した。差別的取り扱いの禁止や合理的配慮不提供禁止なとを定め、差別解消の基本方針を策定、差別を解消するための支援措置として相談紛争解決体制整備や法定協議会をつくる」

〇三鷹市長「今回改正で高齢障害者のサービス円滑は大切。実務としては整合性や財源、事務の煩雑さなどを考えてほしい。居宅訪問による児童発達支援サービスがあるが、人材が確保できるか。人材育成確保、その他の介護や保育の人材育成確保との関係は」

〇岡山市長「障害者総数の増加傾向の要因は?」

〇上野原市長「子どもの医療費無料化に対するペナルティはやめてほしい。心身障害児の無料化にペナルティがかけられるのは差別的だ」

〇委員長「ペナルティについては、全国市長会としても決議している」

〇障害保健福祉部長「財源確保は大切。それよりも重要なのは人の確保。関係部署と検討していきたい。障害者が増えるのは高齢化に伴い加齢障害が増える。サービスが増え、地域に出て明白になる人もいる。精神障害者はより言いやすくなった。国保ペナルティについては検討することとしている」

続いて文部科学省生涯学習政策局情報教育課長から『2020年代に向けた教育の情報化に関する取組について』と題する話がありました。

「2020年、新しい学習指導要領スタートに向けて教育の情報化をさらに進めていく。まず、佐賀県で教育情報を抜き取られた事案があった。改めて対策を通知したい。教育委員会あてに通知をするが情報担当と連携してほしい。学習系と校務系が接続されていたので、分離を徹底させてもらいたい。 再興戦略では、教育の情報化は良い学習ができるとされてきたが、変革の時代に求められる教育の全国展開として、アクティブラーニングとかプログラミングの考え方を身につけると変えていく議論がされており、そのためにICT化が求められてくる。学習をすすめるために環境整備が必要になる。ニッポン一億総活躍プランにもある。ITを書くつ要する能力やアクティブラーニングなど新しい能力を得られるように学習指導要領で学校を応援していく。七月末までにまとめていく。 教育振興基本計画でPC1台あたり3.6人など目標を立ててきたが、地域間格差が大きく悩ましい。全国的に伸びていない。2020年から次のステージの学習指導要領が入る。さらにICTを活用した教育になってくるが、ここをどうするかが課題だ。 ICT教育全国サミットを昨年開いたが全国展開できないか。全国ICT教育首長協議会を設立予定で、全国ネットを広げ、真摯に政策を進められないかとご相談とお願いをしている。2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会では、地域間格差と公務の多忙さをどうしようかと議論をしている。4月8日に中間とりまとめをしたが、新しい学習指導要領に何が必要か。3.6人に1台が何故必要かわからないという声がある。新しい学習指導要領に位置づけるということで進めている。なぜ必要かを書き込みたい。また、基盤がかけており、システムの共同調達や佐賀県のような事案にどう対応するか、具体的政策パッケージを示したい」

続いて総務省情報流通行政局地域通信振興課長から『2020年に向けたWi-Fi環境の全国整備について』と題した話がありました。

「Wi-Fi、公衆無線LANは、誰でもどこでも高速でやり取りが可能な通信ツール。整備すると非常に効果がある。観光面で訪日外国人には標準仕様になっている。防災での有効性、災害に強い特性がある。全国的に面的整備を進めたい。面的となると公的だけでなく民間整備も促していく。公共的整備には国からも支援する。事業主体は地方公共団体。日本再興戦略に2020までに主要観光防災拠点に29000ヶ所整備するとしている。年内に整備計画を立て、4年間でWi-Fi環境を整備する。防災拠点の大所は避難所になる学校。情報教育との関係も大きい。教室の無線LANは教育目的なので文部科学省だが、避難所機能確保のためにグラウンド、体育館、ある程度の教室を整備していく。アクセスポイント、伝送路ともに整備対象にする。2分の1を国が補助している。来年度以降は大幅に拡充すべく予算を調整中。平時では教育利用も可能になるので前向きに考えてほしい」

〇つくば市長「国は全国ICT首長協議会をつくろうとしている。教育環境整備の前に耐震化やエアコン工事を優先という住民の声がある。国の支援を要望している。ぜひ、首長にはICT教育の有用性を理解し、子どもたちの教育環境が飛躍的に改善される。市長部局と教育委員会で連携いただきたい」

〇岡山市長「ICTで先生の忙しさを軽減できるのか」

〇別府市長「観光防災でWi-Fi拡充は良い。防災面では避難所にWi-Fiを民間企業と協力して移動式Wi-Fiをおいて有効だった。留学生が4000人いるが安いWi-Fiでないと使えないタブレットを持っている学生が多かった。まず、情報を得られない。SNSも発信できない。インバウンドといえば、県域を越えると登録し直さないといけないのはストレス。できるだけ同じシステムでお願いしたい」

〇情報教育課長「業務改善タスクフォースで6月に発表したが、部活削減が注目されたが、統合型公務支援システム導入とした。業務改善と合わせてシステム導入できるのでないか」

〇地域通信振興課長「より一層取り組む。シームレスについては技術的に取り組むかということもあるが広がるとそういう問題も出てくるので取り組んでいきたい」

次に重点提言事項等について、『6月の全国市長会で決議いただき、全国会議員に提出した。

今日の午後、理事・評議員合同会議終了後、正副会長で要望を行う』とし、今後の運営について調整が行われ、12時に終了しました。

毎日見たくなる市長の
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